【会計】Derivativesの解説【USCPA】

USCPA

USCPA・経理学習者「デリバティブやヘッジってわかりにくい概念だけど、よく理解したい。」

こういった疑問にこたえます。

本記事のテーマ
前半ではDerivativesの概念や目的を簡単な具体例を使って解説
後半では会計上の取り扱いやUSCPA試験で押さえるべきポイントについて解説

Derivativesとは何か

日本語では金融派生商品と訳されます。
伝統的な金融商品である、債権売買、株式、外国為替、商品の相場変動におけるリスク(将来の不確実性)を回避するために開発された金融商品の総称であり、そのため”派生”商品と呼ばれます。

Derivativesは大きく分けるとこの3つに分けられます。
①先物取引
②オプション取引
③スワップ取引

いきなり専門的な用語が並んでしまいましたが1つずつ解説していきます。

①先物取引

先物取引は要するに、商品購入の予約です
将来の購入に対して、価格を先に決定して購入を行います。先物取引をする際には現金のやり取りはありません。

例「現在2,000円の原油を1年後 mm/dd日に2,300円で買う」

これは商品が将来高騰をして例えば3,000円になってしまうというリスクを避けるために、事前に先物マーケットで買う事を決めてしまうということになります。

1年後に商品が2,300円以上になっていれば、この先物取引は成功でgainが発生します。逆に2,300円未満の場合は、失敗でLossとなります。

すでに先物取引が成立してしまっているので、取り消しはできません。

②オプション取引

オプション取引というのは、先物取引の変わり種で、商品購入の予約を実行する権利を買うことになります。

例「現在2,000円の原油を1年後 mm/dd日に2,300円で買うことができる権利を100円で買う」

というようなイメージで、権利を行使するか放棄するかを選択することができるためオプション取引と呼ばれます。イメージでいうと「保険」です。

1年後に商品が2,300円以上になっていれば、この先物取引のオプションを行使します。逆に2,300円未満の場合は、オプションを行使しないことができます。

しかしながら、オプション取引をすること自体にこの例では100円を払っていますので、この100円は会社から出ていくことになります。

先物取引で大損をしたくないから、100円で行使しない権利を買っておく。と考えてください。

③スワップ取引

スワップ取引は、マーケットの中の2者がそれぞれの抱えているリスクを交換することを指し、主に金利を交換する金利スワップというのが主になります。

例1「1億円の有利子負債に対して、現在固定金利を払っているAと、同様の有利子負債に対して変動金利を払っているB。Aは固定金利では将来払いすぎる懸念があり、Bは逆に固定金利での安定を求めている、もしくは金利は上昇すると見ている。そのためお互いの利害が一致するため、金利をスワップ(交換)することでAは変動金利、Bは固定金利で利子を返済することができるようになる」

こちらを例に出しましたが、現実的には全く条件が一致した有利子負債を抱えているAとBというのをマッチングさせるというのはありえません。なので現実的にはこのような例になります↓

例2「1億円の有利子負債に対して、現在固定金利を払っているAが、借り入れ銀行に変動金利になるように変更を申し込む。銀行は手数料をAから徴収し、金利の変更を認め、変動金利と固定金利の差分をAに支払ってもらうことにする。」
これによってAは手数料を払うものの、固定金利でのリスクを回避することができるようになりました。

Derivativesを行う3つの目的

デリバティブの3つのパターンを紹介しましたので、次はデリバティブの目的について解説します。会計上の取り扱いに関わってきますので重要です。

①Speculation (投機)

これはようするに投機で、この取引自体で利益を生むことが目的です。売買目的有価証券と取り扱いは似ています。

原油が一年後10%上がると見ている。一年後の先物価格は現在価格とほぼ同じなので、今のうちに購入しておき、将来売って儲ける。
Unrealized Gain/LossはIncome Statementに行きます。

②Fair Value Hedge(公正価値ヘッジ)

保有する資産のFair valueが将来増減することをMitigationするのが目的です。

A社は取引先と原材料購入の契約があり(purchase commitment)、1年後のmm/ddに購入し、単価は10ドルとなっている。この商品のマーケットバリューは変動するリスクがあり、将来の価値が8ドルになっているかもしれない。

そのために先物取引マーケットで商品のmm/ddでの売却する取引を作り、購入でのfair value riskを売却でのfair value riskで相殺させる(もちろん全く指標が同じように動くとは限らないことは注意)

FV hedgeのUnrealized Gain/LossはIncome Statementに行きます。

③Cash Flow Hedge

Fair value hedgeとは似ているようで異なります。
Fair value hedgeでは、自社保有の資産および負債のFV変動リスクをMitigationしていましたが、Cash flow hedgeでは将来得られるお金、または支払うお金の変動リスクをMitigationすることが目的です。

為替が一番わかりやすいと思うので、為替の例で説明します。

アメリカの会社Aは、ユーロで原材料の購入を支払っている。毎月1000個で単価は10ユーロ。よって月々10,000ユーロの支払い。ドルベースの価値はその時にspot rateによるため、為替変動リスクがある。

そのため毎月10,000ユーロの逆方向、つまりユーロの先物売りをすることによって為替変動リスクを相殺させる。

Cash Flow Hedge のUnrealised gain/lossはそのヘッジが有効であるか非有効であるかによって会計上の取り扱いが異なります。

Effective の場合 → Other comprehensive income
Ineffective の場合 → Income Statement

Derivativesの特性

デリバティブには以下の3要素が満たされていることが必要です。

①Underlying and Notional Amounts or Payment provision
Underlyingは、単価  100USD per piece
Notional amountは、数量と覚えましょう。  600pieces

②No initial investment
取引をした瞬間はお金を払う必要はありません

③Require net settlement
差金決済を行います。